こんにちわ!
研削研磨ドットコム、技術担当です!
久しぶりに技術的な内容です。
研磨、研削の世界では定盤形状、定盤管理が大切とよく言われますよね。
これってなぜなんでしょうか…
今回は研磨・研削定盤はなぜ管理する必要があるのか、管理しないとどういう事が起こるのか?
どうやって管理し、どうやって修正するのが適切なのか?
を、ズバッとお伝えします!
と…そもそも定盤精度・形状が崩れる原因って何なんですかね…
そもそも…定盤/研磨パッドは加工を続けるうちに少しづつ摩耗していきます。
・ワークの配置バランス
・荷重のかかり方
・回転方向(正転、逆転)・速度の偏り(自転、公転など)
などが原因で一方向だけが摩耗したり、外周と中央、内周でワークの通過回数が違う結果
摩耗量が変わる事が起こります。
ワークの大きさ・ワークホールの場所によって通過位置が違う為、研磨パッドの摩耗の仕方は違う
結果定盤/研磨パッドは…
・中央(定盤)が盛り上がった凸形状
・中央(定盤)が窪んだ凹形状
・定盤帯の中心が凹んでる船底形状
・定盤内周、及び外周側は凹になり、帯中心が凸の形状のカモメ形状
と定盤形状が変化していきます。
特に研磨加工において条件を変更せず一定の形状をキープしつづけるのは不可能です。
なぜならご存じの通り研磨ではワーク精度を優先させる為、オーバーハングをさせません。
すると必ず上下盤とも凹形状になります。
→つまり、管理しないと崩れるのは防げません。
定盤の崩れが更に進んでいくと…最内周と最外周が残っていきます。いわゆる外が立っている状態です。
そしてワーク精度が悪化していきます。
この時が研磨パッドのライフアウト…そう判断されている方もおられます。
この状態でいつもと異なるワークサイズを入れたらキズが出る…も良く聞く話ですね。
ので、一刻も早く修正する必要があります。
定盤の変形は避けられないものですが、””定期的な修正””を行う事で形状をコントロールする事が可能です。
ただし、手動ではなかなか難しいですし、修正前の状態を正確に把握しないと、どのように修正するべきかが分かりません。
そこでまず必要なのがまずは状態を知る事。
ストレートゲージを使った定盤”測定”方法です。
正確な形状を把握して、どこをどう修正すべきか判断しないと修正が出来ません。
形状を測定したら次は形状に合った修正方法です。
そこでDP付き修正キャリアを使った定盤”修正”方法があります。
修正キャリアは研磨パッドに専用設計された工具で、定盤上に均一な荷重をかけ、誰でも一定のパターンで定盤精度を均一に修正する事を目的に作られたものです。
と、前半はここまでです!
なんとなく定盤の変化、崩れがご理解いただけたでしょうか?!
後半では実機を用いて実際に研磨パッドを修正します!