さて、今回はEGとPVCの比較評価結果についてUPする予定でしたが、
急遽内容を変更し、お客様から頂きましたある質問について検証していきたいと思います。
前回UP記事のEGとPVCの比較評価結果につきましては、
改めて掲載させていただきます。誠に申し訳ございません。
本題に戻りましてお客様から頂いた質問は
「修正キャリアのダイヤはどれくらいもつの?」というものでした。
当社の販売アイテムの一つに「修正キャリア」という商品があります。
ペレットに含まれたダイヤによって研磨パッド表面を削り、
形状修正や研磨レートの復帰、キズの抑制等の目的で使用されます。

私自身も修正キャリアを使用してドレスを行いますが、
基本ドレス作業は短時間なので長期で使ったことはありませんでした。
先日、修正キャリアをお使い頂いているお客様より砥粒の再目立て依頼がありました。
納品してからの期間ならびに使用状況を確認すると
「5~6年のあいだ毎日使用していた」との事でした。
5~6年使い続けて今回初めての目立て依頼であることからも
相当ダイヤ砥粒が減らないことが想定されますが、
今回いい機会を頂きましたのでどの程度使用するとダイヤが磨耗するのか
早速検証してみたいと思います。
ちなみに当社のダイヤモンドペレットはダイヤ砥粒が一層ではないため、
砥粒が磨滅してもある方法でペレットのボンドを削り、新しい砥粒を出すことができます。
そのため、一度購入頂くと再目立てのみで何十年も使い続けることができます!!

【評価項目】
〇カットレート(パッドが削れる速さ)及び削った厚み
〇ダイヤ砥粒状況の観察
〇ダイヤペレットの厚み状況
評価条件、評価項目については上記のように設定しました。
最初の評価としてはダイヤ番手#200ドレッサー、LP66パッドの組み合わせで開始しました。
結論から先にお伝えしますと、
46時間ドレス加工を実施しましたが、砥粒の摩耗・カットレートの低下は見られず。。。
ダイヤが減りにくい=ライフが長いということで嬉しいことなんですが、
まさかこんなにも変化が起きないとは驚きました。
一週間ほど加工したら何かしら変化がみられるだろうと思っていたのですが、
正直想定が甘かったです。(汗)
本当であれば変化が見られた結果をお伝えしたかったのですが、
ひとまずここまでの状況をお伝えさせて頂きます。
■評価結果
〇カットレート(パッドが削れる速さ)
・水かけ流しの場合:60分で上下合計平均32~36μm(片側平均16~18μm)
・水循環式の場合 :60分で上下合計平均26~30μm(片側平均13~15μm)
先ほどもお伝えしたように、46時間ではカットレートは終始安定していました。
水かけ流しと水循環式で削れる速さに違いが見られたのは、
循環式ではパッドの削りカスが循環することで加工の邪魔をしていると想定されます。
実際に水循環式ではキャリアの下盤側にパッドの削りカスの付着が見られました。

今回テストするまで水は循環でもかけ流しでも問題ないと考えていましたが、
ドレス効率及び削りカスの影響を考えかけ流しでの使用を推奨したいと思います。
〇パッドを削った量(46時間)
上盤:617.9μm 下盤:830.8μm 上下平均:724.3μm
46時間でパッドは上下平均724.3μm削れていました。
下盤の方が多く磨耗した要因として上下盤のラップ長は1:1のためラップ長が
要因とは考えにくいためです。
その他の考えられる要因としては
・ドレッサー自重による影響 ・パッドカスによる影響 ・水のかかり方による影響
などが考えられますがはっきりとした要因はわかっておりません。
わかる方がいらっしゃいましたらアドバイス頂けると嬉しいです。
〇ダイヤ砥粒状況
ドレス前後でのダイヤ砥粒の高さを複数観察しましたが、レンジはほぼ同等で
砥粒高さが変化した明確な差は見られませんでした。

〇ダイヤペレットの厚み状況
マイクロメーターにてドレス前後での各箇所の厚み差を確認したところ、
Max3μm、Min0μmであり、減っている箇所もあれば、
全く減っていない箇所も見られました。
両側のペレットで挟んで測定しているため片側でみると最大でも1.5μmとなり
マイクロメーターの誤差範囲を加味すると10μm以上減らさないと
正確な結果は得られず、今回の結果は参考程度と考えています。

■まとめ
今回の評価ではダイヤ砥粒の摩耗が見られなかったため引き続き#200での継続評価も
検討しましたが、#400ドレッサーにて#200との違いを確認したい意欲がまさり、
次回は#400ドレッサーとLP66パッドを使用し今回と同時間ドレスを行いたいと思います。
最後までご覧頂きましてありがとうございました。
