こんにちわ!研削研磨ドットコムです!
前回は機械の異音動画をもとに“気付き”について書いたのですが、御覧いただけたでしょうか!
ちなみに…原因はまだ分かっていません。
その後異音もしません…。
今回はその続きです。
目次
様々な現場でよくあります。営業でも開発でも製造でも技術でも。
新人は気付かない。
でもベテランは気付く。
「今なんか変な感じしたよね」「ん?ちょっと止めて測定してみて」
「あれ?なんかこれ違わない?」
「それ契約にならなさそう」「ん?その進め方だとトラブルになるよ」
これ、何なんでしょうか?
経験?
年数?
才能?
よく「勘だよ」「なんとなくそんな気がする」と言われますが、
本当にそうでしょうか。
例えばこんな場面です。
数値は正常範囲。
振動も基準内。
でもベテランは言います。
「なんか加工音が違う」
原因は後から分かることもあります。
砥石の状態だったり、スラリー濃度だったり。
でもその時点では分かっていない。
分かっているのは“いつもと違う”という事実だけ。
回転数は同じ。加工時間も同じ。
でも、
「なにか違和感がある」
新人には同じに見える。でもベテランには違う。
回転の“滑らかさ”が違う。
言葉にすると曖昧です…。
測定するとワークの数値に問題はない。
でも触った瞬間、
「今日は当たりが違う」と感じる。
これも同じ、異常ではない。
でも“基準と違う”。
前回、気付きは差分検出だとお伝えしました。
気付き = 現在の状態 − 記憶されている基準状態
ベテランはこの「基準」のN数が圧倒的多い。故にベテランと言われる。
・音のデータ
・手応えの記憶
・失敗した日の感覚
・うまくいった日の再現性
それが頭の中に蓄積、記憶されている。
勘とは、過去データの比較でしかありません。
それは特別な能力ではなく、比較回数の多さです。
ベテランと言われる年数の分だけ比較してきたのです。
なぜ「なんとなく」「勘」としか言えないのか。
理由はシンプルだと思います。
比較をプロセスとして認識してないから。
無意識に記憶と比較しているから。
本当は、
・音の高さ、低さ、タイミング
・周期の揺らぎ
・回転の安定性
・接触抵抗、定寸の動き
など様々な情報を記憶と比較し、判断している。
でもそれを「言語化していない」頭の中にだけある。
だから共有できない。
昔は「背中を見て覚えろ」「技術を盗め」と言われたかと思います。
営業手法などもそうですよね!〇先輩の営業のやり方を盗め!とか。
でも今は…どうなんでしょうか?
時代は変わり人も変わり、テクノロジーも大きく変わりました。
私世代は「自分で調べて覚えろ、ググれ」世代です。
聞く前に自分で調べろ、調べれば誰でも出来る。ネットにだいたいは答えがある。
ネットの発展により、「誰でも調べればわかる状態」が作られたと思ったからです。
しかし令和の今は…「自分で調べて」だけで通じるでしょうか?
調べて…そのネットの真偽はどうやって誰が判断するのでしょうか。
結局比較材料がないので真偽の判断も出来ないのではないでしょうか?
AIが判断してくれるものを信じるのでしょうか?
結局、基準がなければ判断は出来ないのではないでしょうか?
私が思う結論は…
できます。
単純にデータ化、言語化して蓄積すれば可能だと思います。
・正常音を録音する
・加工動画を保存する
・面粗さを毎回残す
・判断タイミングを定義する。
「いつも通り」を言語・データ化し蓄積する。
そうすると、新人でも比較が出来るので“違和感”を持てるようになる。
では、どう設計するか?
気付きは構造でした。
勘も構造でした。
じゃあそれをいきなり「仕組み化」と言っても、
現場はそんなに余裕なぞありません。
全部動画データ化?
全部マニュアル化?
全部チェックリスト化?
超大手さんではそれは可能かもしれません、しかし多くの会社では現実的でない気がします。
当然やらなきゃいけないのは分かってますけど!!
そう考えると…
まずは記録することを徹底する。
音が気になったら残す。
違和感があったら書いておく。
うまくいった日の条件も残しておく。
それだけでも脳の記憶にも残りやすくなります。
「いつも通り」の輪郭が少しずつ見えてきます。
勘を仕組みにする前に、まずは比較材料を増やすしかない
異音は止まりました。
でも、あの違和感はなんだったのでしょうか。
また鳴った時に比較ができるか?前回鳴った時はどんな条件だった?
それがあるかないかで未来は大きく変わると思います。
と、久々に真面目に考えてみました!
とはいえ毎回記録のするのって本当に面倒なんですよね…手間が圧倒的に増えますしね…。
という所で、この記事も記録の一つとして書いております!