砥粒とは、材料を削るための「非常に小さな粒子を指す言葉」です。
代表的な砥粒は…
・Dia(ダイヤモンド)
・SiC(炭化ケイ素)
・Al2O3(酸化アルミニウム)
・CeO₂(酸化セリウム)
など多岐にわたります。
つまり「砥粒」とは特定の材料名ではなく、「削る役割を持つ粒子全体を指す総称」です。
また、その粒の大きさは「砥粒径」と呼ばれ、加工速度や仕上がり面に大きく影響します。
と言う所で…砥粒とはそれらの総称でした!!
と、ここで終わったら普通にAiで調べるのと変わりません。
研削研磨ドットコムで調べた意味を、その価値を出せねばなりません。
という事で今更ですが初心に戻り「砥粒」とは?について深堀したいと思います!
界隈では当たり前に使う言葉です。
・この砥粒は切れるよねー
・その砥粒径だと粗いかなー
・砥粒が潰れているかもねー
このような会話が普通に飛び交います。
このような会話のケースでの「砥粒」とは具体的に何を指しているのでしょうか?
例えば…
・ラップ用の砥粒
・砥石の砥粒
・スラリーの砥粒
・SiCの砥粒
・セリウムの砥粒
など、文脈によって指してるものは異なります。
つまり現場で使われる「砥粒」という言葉は、その言葉だけですべてが決まるというより、
「何の砥粒なのか」が前後の会話から決まっていることが多いんですね。
「この砥粒、切れるよね」
と言われたら、
何の砥粒?
と考えてみると、その会話の意味がより正確に見えてきます。
では視点を変えて…砥粒という言葉はいつから使われてるのか、そもそも語源は何なのか。
砥(と)ぐ=砥ぐ・磨く
粒(りゅう)=小さな粒
つまり…「砥(と)ぐための粒(つぶ)」というまさに読んで字の如く。
漢字の素晴らしい所だと思います。
いつから使われてる言葉なのか調べてみましたが、「砥粒」という言葉を最初に誰が使い始めたのか、
その由来まで書かれた資料は見つかりませんでした。
ただ現在の研削・研磨で一つ言えるのは
実際に加工物と接触し、削る役割を担っているのは、砥石そのものというより、表面に存在する一粒一粒の砥粒
だという事です。
ダイヤモンド、SiC、アルミナ、セリウム…
材料は違っても、「削る・磨く役割を持った粒」という共通点があります。
だから「砥粒」…!
言葉をそのままに受け取ると、「粒」の大きさってどれくらいなのでしょうか。
これも基準は曖昧で人によって違う気がしませんか?
身近なものと比べてみます。
髪の毛の太さ :約80μm
#400砥粒 :約35μm
#1000砥粒 :約10~15μm
コロイダルシリカ:約0.05μm
#400の砥粒でも、髪の毛の太さの半分以下。
とはいえ現場の皆様は常日頃触られてると思うので、なんとなくイメージできますよね?
ワークが100µm以下の場合もありますしね…あれはメンタルを削る
こんな小さな粒が加工物に接触し、削ったり磨いたりしているわけです。
つまり砥粒は、
「ただの小さな粒」ではなく、一粒一粒が刃物のような役割をしている
ほんと疑問って尽きないですよね。
じゃあどれくらいまでの大きさが砥粒と呼んでいいのか?
「○○㎜以下は砥粒」
のような決まりがあるのかと思っていましたがそんな単純な話ではなさそうです。
そもそも砥粒が「削る・磨く役割を持つ粒」なのであれば、問題になるのは、
「砥粒って何mmまで?」
というより、
「そもそも“粒”の大きさの範囲は?」
なんじゃないかと。
問題が変わってきましたね…。
その前に、研削・研磨の世界にサイズの規格がないのか調べてみます。
あります。ありまぁす!
砥粒にはJISで定められた粒度規格があり、粗い側では数mm級の砥粒まで扱われています。
つまり、
砥粒=数μm~数十μmのもの
ではありません。
mm単位の大きな砥粒も存在します。
ということは……
砥粒は「削る・磨く」という機能を表す言葉でありながら、「粒として扱われる材料」という意味も含んでいる。
辿り着くのは
「粒」って…何?
「粒(つぶ)」について調べると、小さく丸いものや、米・麦などの一つ一つを表す言葉として説明されています。
でも……
サイズが出てこないんですよ。
私は「何mmから何mmまでが粒なのか」みたいな感じで知りたいのに
米粒も「粒」
砂粒も「粒」
数μmの粒子も「粒」。
全部、粒です。
つまり、
「粒」はサイズを表す単位ではない。
そして「砥粒」も同じで、
○mm以下だから砥粒
という単純な定義ではありません。
研削・研磨に使用され、一粒一粒が削る・磨く役割を担っている粒状の材料を「砥粒」と呼んでいる。
だから、
砥粒=ものすごく小さい粉
ではなく、
砥粒=削る・磨く仕事をする「粒」
と覚えた方が、本質に近そうです。
長々と調べてきましたが、最初の疑問に戻ります。
砥粒とは何なのか?
私なりにまとめると、
「研削・研磨において、一粒一粒が加工物に作用し、削る・磨く仕事をしている粒状の材料」
という理解が一番しっくりきました。
ダイヤモンドでも、SiCでも、アルミナでも、セリウムでも。
砥石に固定されていても、スラリーの中を動いていても。
材料や使われ方は違いますが、
一粒一粒が加工に仕事をしている。
それが「砥粒」です。
こうイメージして考えると、
「砥粒が潰れた」
「砥粒が丸くなった」
「この砥粒は切れる」
という現場の言葉も、少し「解像度」が上がりませんか?
今回は夏休みも終わりという事で、自由研究風にまとめてみました!
個人的には力作です…。
