第一話:眠る片面機の復活

第一話:眠る片面機の復活

本当は気付いてた。
ただ、見ないように考えないようにしてたんだ。
やがて習慣になり、思い出すことすらなくなった。

コンチュワ!研削主任です。
早速ですがワタクシ、機械・道具に「思い入れ」が入るタイプです。
車でも、自転車でも釣り道具でも気に入ったものには「思い入れ」が入ります。
ついつい色塗ったりシール張ったり誰も気付かない様なパーツ変えたりとカスタムしちゃうタイプ。

それは加工機に対しても同様で、「思い入れ」が入ります。
キモいんですけどたまーに良い数値が出ると、好好(ヨシヨシ)しちゃう。
おっ!やるじゃん!いい子だな的な。愛でる…とも言うのでしょうか。

この感覚って皆様あります?
弊社内で確認しますと、答えは半々。
何も思わないタイプ、ガッツリ入れ込んで自分仕様にカスタムするタイプ。
何も思わないタイプには「キモっ」という目線で見られました。
慣れてますともええ。

そんな愛でるタイプのワタシには気になる子がいました。
その子はずっと倉庫に眠っていました。
名前は「KM-01」
「KM」はあるプロジェクト専用機として一時期活動していたものの、
プロジェクトが終わると役割がなくなり、やがて倉庫へ…。


役割を終え、居場所を失い倉庫に眠る「KM」にワタシは何かを感じました。
人はなんらかのコミュニティに属している。家庭・会社・学校…。
そしてコミュニティに属する以上、なんらかの役割がある。
役割・居場所を見つけられないモノはそのコミュニティを去り、また別の居場所を見つける。加工機だって同じ…。
KMの役割は…?そしてワタシの役割は…?
KMはワタシと同じく、役割・居場所を探している…ッ!?

ワタシはKMを復活させる事にしました。
KMを使って、KMにもワタシにも役割を見つける。
自分に重なる何かを見つける為に…。

 

 

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